人気ブログランキング | 話題のタグを見る

蚕起食桑

蚕起食桑

蚕起きて桑を食む

七十二候のひとつ、5月21日~25日ころの期間で、カイコが桑の葉を盛んに食べるようになるという意。


蚕起食桑_c0087899_20521764.jpg


おカイコさんを知らない人はいないくらい、人々の暮らしと関わりの深い生き物 "蚕" 

カイコの唯一の食べ物である"桑"

今年は暑くて、ちょっと早かったけど、
足助や猿投の桑畑でも、ちょうど桑の葉が大きくなって、わっさわっさと、茂ってくる時期です。

カイコが生まれてから死ぬまで、その一生は約45日。
みじかーい😩



蚕起食桑_c0087899_20591755.jpg


しかも
桑の葉を食べるのは、生まれてから5令幼虫までの約25日間。そのあとは一切何も食べません。

必要な量は、一頭あたり25〜30グラム、手のひらくらいの葉っぱで8〜10枚分。


ちびっ子のうちは、食べる量はほんの少しです。

1ミリ弱の卵から生まれたばかりの赤ちゃんカイコ(毛蚕)のサイズは2〜3ミリ、

蚕起食桑_c0087899_20575753.jpg

お口も小さいので、葉っぱを細かく刻んで与えます。

細かく刻んだ桑の葉の上に、孵化したばかりの赤ちゃんカイコをパラパラの撒く(散らして置く)作業のことを"掃き立て"といいます。

美智子さまが、この作業をなさる日が
"御養蚕始めの儀" です。
毎年だいたい5月の初め。

その後、カイコは、4回の脱皮と成長を繰り返して、5令幼虫となり、むしゃむしゃと桑を食べます。
その音は雨が降っているような音、と例えられるくらい、
一斉に、
休みなく、
頭を上下に繰り返し動かしながら、



蚕起食桑_c0087899_21005731.jpg


食べます。
食べます。
お腹いっぱいになるまで、食べます。

蚕食(さんしょく)とは、この様からでた言葉です。


お腹いっぱい、つまり、たんぱく質がいっぱいになったとき、カラダの中はシルクの素になるドロドロのたんぱく質でパンパンです。
カラダもあめ色に少し透けてくるくらい。

そして、
蛹になるためには多すぎるカラダの中のたんぱく質を糸にして吐き出すことになるわけです。

桑に含まれる植物性のたんぱく質を
シルクという動物性のたんぱく質に変換する

超高性能な、たんぱく質合成システムなり👏🏻



カイコを飼ってみたい、という人が増えたら楽しいなあ。
こんな可愛いくて、おとなしいペットはなかなか無いよー。


蚕起きて桑を食む、

ぜひ、実際に、カイコの"ハムハム"を見てみませんかー。

なごや環境大学
"桑、蚕、絹について学ぼう!"
第2回 蚕 〜おかいこさま〜   は、6月9日に開催します。


桑、蚕、繭を暮らしに活かそう
マルベリークラブ中部




by mulberryclub | 2018-05-19 23:23 | お知らせ
<< 2018年度 第1回 草取り大... 皇居の養蚕、来年から雅子さまに >>