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MLX56

蚕は桑しか食べません。

逆に桑を食べる虫は蚕、だけではありませんが、ほとんど他にはいません。

その理由を示す情報が出ていますので、ご紹介します。

桑の葉 スゴい!
お蚕さん スゴい!



農研機構 クワの葉乳液で害虫防除 成長阻害タンパク質発見

9/6(木) 10:33配信 

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クワの葉に含まれる乳液(農研機構提供)

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、つくば市)は、クワの葉の乳液に含まれるタンパク質に害虫から植物を守る機能があることを発見した。食べると害虫の消化管内の膜を異常に肥大させ、消化を妨げ、害虫の成長を止める。農研機構の研究チームは「新しい農薬や害虫防除製品への応用が期待される」と説明している。


発見したタンパク質「MLX56」は、クワの葉の乳液に含まれる。研究チームが、これを葉物野菜を食害するエリサンというガの幼虫に与えたところ、消化管内の薄膜を肥大し厚くさせた。MLX56に含まれるアラビアゴムのような部分が、膜の分子の間に入り込み、膨れて肥大するとみられる。濃度は001004%と低く済む。害虫は食べることができなくなり、成長できず死ぬという。


昆虫の成長を阻害するタンパク質は害虫防除の農薬などに利用されているが、種類は限られている。このうち農業で広く利用されているバクテリア由来の「Btタンパク質」は抵抗性を持つ害虫も出ており、新たなタンパク質の発見が求められてきた。農研機構が探していたところ、クワの葉を食べた害虫が成長できないことを見つけ、乳液中のMLX56を発見した。


クワの葉はカイコが食べるが、MLX56を吸収しても消化管の異常はなかった。一方、実験ではエリサンのほか、害虫のヨトウガ、ハスモンヨトウ、コナガでも成長阻害を確認した。


今野浩太郎上級研究員はMLX56について「人や家畜には安全性は高いと考えられる。いろんな害虫の成長を抑える効果が予想され、農薬などで防除に使える可能性がある」と期待している。(綿引正雄)




新聞の記事にもこのように、さらに詳しく載っています。

人間の体には安全、と書かれているので安心しました😊👌






害虫から植物守れるか? クワの葉から新たんぱく質機能発見




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MLX56様たんぱく質を含むクワの乳液(白い液滴)




 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は害虫から植物を守る新しいタイプのたんぱく質機能を発見した。クワの乳液中に含まれる特定のたんぱく質(MLX56様たんぱく質)が昆虫の消化を抑制し、成長を阻害することが分かった。0・01―0・04%の極めて低濃度で餌に加えるだけで効果があるとしており、将来の害虫防除資材として活用が期待できる。




 クワの葉はカイコの餌として知られているが、それ以外のほとんどの昆虫に利用できない。クワに含まれる乳液からMLX56様たんぱく質が検出されており、カイコ以外のガ類(エリサン、ヨトウガ、コナガ)などの害虫を含む多くの昆虫の成長を阻害する。しかし、そのメカニズムはこれまで不明だった。




 農研機構が取り組んだ研究では、エリサンの幼虫にこのたんぱく質を含む餌を与えると、0・01―0・04%の低濃度でも顕著に成長が阻害された。昆虫の消化器内には囲食膜と呼ばれるチューブ状の薄い膜がある。これにたんぱく質が特異的に結合して肥厚させて消化機能不全を引き起こすことが分かった。




 囲食膜は甲殻類や昆虫が持つ高分子のキチンでできている。キチンの合成を阻害する薬剤とMLX56様たんぱく質を、一緒に幼虫に食べさせると成長阻害は起きなかった。このたんぱく質の作用で囲食膜を肥厚させ成長を阻害すると結論づけた。




 このような昆虫食害耐性メカニズムはこれまで報告されたことがない新しいタイプという。ヒトを含む脊椎動物の体内にはキチンも囲食膜もないため、このたんぱく質はヒトや家畜にも安全性が高いとしている。農研機構は植物からこのたんぱく質を探索したり、人工たんぱく質を合成したりすることで、活性の高い害虫成長抑制剤の開発を目指す。




日刊工業新聞2018727



by mulberryclub | 2018-09-08 07:13
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